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Blog 2016年4月

Y字バランス、ビールマンスピン=やわらかい体

バレエを習うと、体が柔らかくなる

生まれつき体が柔らかいからバレエに向いている

そういうものだと思っている方は多いですよね。

ええ、実際バレエには体の柔軟性が求められます。
ストレッチも大切です。
小学校高学年ともなれば、
脚のスプリッツが少なくとも180度は開かないと、まったく話になりません。
そういって、生徒を教育しています。

それは、

思い通りに動き、上手に踊るために。
自分の体の限界を押し広げるために。

つまり、踊るため。

踊りの良さ>柔軟性 です。

柔軟性>踊りの内容 ではなく。


体が柔らかいということは、同時にぐにゃぐにゃしやすいことが多いです。
それをコントロールする筋力が必要になります。
つまり、そのまま柔らかいだけでは、踊りにくいんです。
筋肉がつかないと。
けがの危険もあります。

では、ごく小さい幼児のうちから、極端な柔軟性を重要視する必要があるか?
筋肉どころか、骨格さえまだ出来上がっていない体なのに?
わざわざ御しにくくて踊りにくい体を作るの?
貴重なレッスンの時間を割いて?

どう思います?
フフ…

表現する方法

先日の個人レッスンで、来月の検定試験の準備をするSちゃんと、「表現」についての話となりました。

Sちゃんは5年生。私のところでバレエを始めたのは3歳の時です。
もともとの頑張り屋さんですが、優しく控えめかつ照れ屋な性格から、踊りでもう一つ自分を出すことが苦手でした。

今、存在感や表現について考え始めている年齢になったようです。
もっと自分の踊りを良くしたいからです。

試験のリハーサルの貴重な時間でしたが、あえて、じっくりと話してみました。

表現とは、顔に笑顔を張り付けることではないのよ。
踊りにふさわしいものを身にまとうことだけれど、それはどうやってやるかわかる?
どうしてそれが必要かわかる?

一生懸命考えて意見を言ってくれました。

私も、知識のかぎりを一生懸命伝えました。

これまでにも、表情や雰囲気についてSちゃんにはアドバイスしてきましたが、
今回ほど響く感触があったのは初めてです。
何かが彼女の中でひらめいたようでした。

何事にも、時があるんですね。
子どもは成長している。植物が育つように。
未熟な樹が果実をつけることができないように。

育てる、ということは、待つ、ということだなと
再確認させてもらえた出来事でした。

さて、Sちゃん変貌できるでしょうか。
楽しみです^^。

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